こんにちは!
【管理栄養士】のIです。
先日、家族で昔から通っていたお店に行ったときのことです。
子供達から「いつも食べているのを頼んでおいたから」という優しい言葉と共に、カルビクッパが到着しました。
「え!器が大きくない?」
「いつもとおなじだよ~」
いつもと同じ器のはずなのに、量が多く感じてしまい、完食することがやっとでした。
実は、クッパだけでないのです。ずっと好きだったカレー屋さんのナンも多い!
今までペロッと2枚食べられたのに食べられない。
総菜パンや好物だったアメリカンドックを食べていると途中で胃が重くなってしまう。
3つや4つ食べられたドーナツ屋さんのドーナツに至っては、1個完食できず半分で十分・・。
大好きな冷やし天ぷらうどんを注文しても、食べながら天ぷらにしなければよかったと後悔するほどなのです。
消化能力が落ちている?余りにも食べきれないことが多いので胃の状態が悪いのかしらと、
自分の市町村胃がん内視鏡検診を1週間後に予約しました。
内視鏡は何度もやっているので楽勝と思い、気楽に行ってきました。
ところが、ここでも異変を感じました。
今まですぅーと入っていった胃カメラが苦しくて辛くて涙が出てしまいました。
「綺麗な胃ですね~。問題ないですよ」という医師のお言葉を聞きながら、
食べ物だけではなく胃カメラも受け付けなくなった自分の体に対して、年を取ったなーとつくづく感じました。
昔は胃カメラが苦しいなんて思ったことがありませんでした。
あ、こんなに苦しいんだ!と、
検診の質問で胃カメラが辛いというご利用者様の気持ちがその時に判りました。
また、「食べ物が受け付けなくなったんだよ」という患者様の気持ちも今は本当に実感できます。
年を重ねると、知識だけではなく経験も栄養指導に活きると、
常々思っていましたが、また一つ新たな発見でした。
例えば、試合前の緊張時の補食、つわりの苦しさ、コレステロール値との戦いなど
経験していなかったころに知識勝負で指導していたよりも経験してから知識も加えて指導する方が
お相手と気持ちを共有し合えて話がはずみます。
そう考えると、これからは、食べられない気持ちに共感できる自分になりました。
どのように食べることで体重を減らさずに済むのかという低栄養対策に、
知識だけではなく経験も加えて情報提供していきたいと思います。
いつの間にか食べていた量が年相当量を超えていたんですね。胃潰瘍になる前に気づいて良かったです。
景色を見て年を重ねたなと感じるのは風情ありますが、
食べ方で年を感じるのはちょっと悲しいなと思いながら病院を後にした、初秋の出来事でした。