こんにちは、管理栄養士&スポーツ栄養士のIです。
スポーツ栄養の現場でジュニアスポーツに関わることが多かったのですが、保護者からよく相談されるのが「子どもたちの、スポーツの前や合間に食べる補食は何が良いのか」という悩みでした。ですので、今回は、スポーツする前と合間の補食についてお話します。
スポーツをする際のエネルギー源として重要な栄養素は、「糖質」です。そのためスポーツする前や合間の補食としては、糖質を多く含む食品を食べるのが望ましいです。すぐに思い浮かぶのは、ごはん、パン、麺類ではないでしょうか。スポーツする前や合間は移動中が多いので、食べ物は、ラップや袋などに包まれた状態で手に持って食べられる形態になっているものが食べ易いです。
お弁当の形で用意すると糖質よりもたんぱく質が多いお弁当になってしまう恐れがあります。おにぎりやパンのように手に持って食べられるものだけにすると、移動するときに楽であるのと食べる量をコントロールできます。今は沢山食べられないから、後で食べようと思ったらラップなどで包み直すことができますね。包み直すことが出来ないと、全部食べなければならないと思ってしまい、自分の今の状態に見合う量以上に食べてしまう恐れがあります。特に子どもの場合はその傾向があります。
子ども達には、「今、全部食べる必要はないですよ。自分のお腹や体調に合わせてゆっくり食べたり、後で食べたり調整していいですよ!」という声かけをしてあげることも大切です。
ちなみに、3度の食事以外でこのように量を調整しながら食べる少量の食事をスポーツ栄養では「補食」と表現することが多いです。
では、実際にスポーツする前や合間に食べるごはんやパンや麺は、どんな補食があるでしょうか。
ごはんならばお握り、パンは、ロールパンやブドウパン、コッペパン、牛乳パンなどシンプルなパンが良いでしょう。油の多い菓子パンやクロワッサン、生クリームが入っているのは避けましょう。麺は、蕎麦めしおにぎりや焼きそばパンにしてごはんやパンと一緒に食べることをお勧めします。
試合の時は、緊張してしまう子は沢山います。補食を食べる時間を十分に取っておいても緊張して食べられない、お腹が痛くなりそうという子もいます。また、食べる時間を少ししか確保できないという時もあります。そういう時は、小さなお菓子をお勧めします。糖質が多いお菓子は補食として活用できます。特に大福やお団子、羊羹などの和菓子や飴、グミは非常に優れた補食です。少量で十分な糖質を補充できます。
子どもが試合の時に、いつも食べ慣れているお握りと一緒にグミや飴など好きなお菓子も渡してみてください。気持ちを和らげて試合の緊張をほぐすきっかけになると思います。