こんにちは。
アシスタントPRディレクターのKです。
先日、知り合いの芸大生が参加する現代アートの展覧会に足を運びました。
個性あふれる作品を前に、解釈に悩んでしまう作品も少なくなかったのですが、
不思議と心に残るものがいくつかあり、久しぶりに「作品の世界に浸る」感覚を味わいました。
会場の壁には、作品名と作家名、そして短い解説が添えられていました。
「○○における沈黙の形象」「記憶と○○の再構成」といった、抽象的なひとことばかり。
明確な“正解”は提示されず、受け手に委ねるスタイルです。
私自身、日々の業務ではできるだけ「わかりやすく伝える」ことを心がけています。
でも、アートに触れる中で、ふと「伝えすぎないこと」の力を感じました。
あえてすべてを説明しないからこそ、相手の想像力が働き、自分の中で考えが深まる。
その“余白”があることで、印象に残る。そんな感覚を覚えました。
これは、SNSでの発信やPRの現場にも活かせる視点かもしれません。
たとえば企業のSNSでも、ちょっと不思議な写真や、意味を考えたくなるコピーが
「なんだろう?」という引っかかりを生んで、より強い興味につながることがあります。
伝えたいことをすべて言葉にしなくても、受け手との間に“対話”が生まれる。
PRは、情報を届けるだけでなく、何かが動き出す“きっかけ”をつくる仕事なんだなと、改めて感じました。
現代アートに学んだのは、そんな“伝えすぎない”ことで生まれる、コミュニケーションのかたちでした。

