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2025/02/25

医療にも押し寄せる物価上昇の波

こんにちは。

【アシスタントPRディレクター 兼 管理栄養士】のNです。

物価上昇が続き、お財布まで凍えそうな季節が続きますね。物価上昇は医療にも波及しています。私は、前職が病院の管理栄養士として働いていたため、どうしても医療業界の動向が気になってしまいます。近々予定されている医療費の値上げについて、どのようなものがあるのでしょうか。

まず1つめが「高額療養費の上限額引き上げ」です。2025年8月より、所得区分に応じて高額療養費の上限額が引き上げられます。その後、2026年8月および2027年8月には所得区分が細分化され、段階的に引き上げられることが検討されています。

それによると、年収約1650万円以上の方は、現行の月額25万2600円から最終形で月額44万4300円まで大幅に引き上げられる見込みです。一方、住民税非課税世帯の方は、現行の月額3万5400円から最終形で月額3万6300円となります。

2つめは「入院時の食費の引き上げ」です。2024年6月の診療報酬改定において、入院時食事療養の総額が1食当たり640円から670円へ30円引き上げられ、自己負担額は下記の通りとなりました。

【1食あたりの自己負担額】
・一般所得者:460円→490円(+30円)
・住民税非課税世帯:210円→230円(+20円)
・住民税非課税かつ所得が一定基準に満たない70歳以上:100円→110円(+10円)

食材費等の高騰はさらに続いています。食料支出や消費者物価指数(CPI)は年々右肩上がりになっています。その影響により、病院給食では安価な食材を使用せざるを得ない状況や、スタッフの人件費削減の必要性などの課題が浮き彫りになっています。これが長期化すると病院給食の質の低下につながり、患者様の栄養状態にも影響を与える可能性があります。

そんな中、医療の一環として提供される食事の質を確保する観点から、2025年度にはさらに1食当たり20円の引き上げが検討されています。

医療費の値上げは、みなさんにとって厳しい問題であることは間違いありません。しかし、医療従事者も物価上昇の影響を受けながら生活しているのが現実です。医療費の値上げは物価上昇に伴う自然な流れとも言えます。より良い医療を受けられるようにするために、この物価上昇に伴う値上げを受け入れていくことも必要なのではないかと感じています。

【参考文献】
・朝日新聞 2024年12月28日(土)朝刊7面
「新年度 くらしどうなる 高額療養費の上限額引き上げ」

・厚生労働省 「入院時の食費について」
https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001365190.pdf

 

 

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